中小企業の利益を3倍にする経営改善コンサルタント本田信輔です。
農家が収入を上げるには直売!
直売に参入したい!
そう相談に来られる方がいます。
その一方で、
直売をはじめたのに、売上や収入が全然上がらない。
加工施設も建てて、農産加工にも参入したのに。
みんなで頑張って。仕事は忙しいのに手元にお金が残らないと悩む農家さん。六次産業化に取り組んだ方からの相談も多いのは事実。
直売をしたら収入が上がると思っている農家さんがほとんど。
でも収入を上げられる人と、そうでない人がいる。
では、なぜ直売が良いとされるのか。
それは直売という販路が収入を上げるために必要な二つの要素をもっとも具体化しやすいからです。逆に言えば、直売に参入しても収入を上げられない人は、売上を取るためにとても重要な二つの要素が欠落しているのです。
今回は、農家さんが直売で売上を獲得するために欠かせない二つの要素をお伝えします。
1.農家が直売で収入を上げるために重要な二つの要素 ①ターゲット・売り先をちゃんと決める
直売で収入を上げる一つ目の要素は、商品を売るターゲット・売り先を自分で決められること。
“自分たちの商品の価値をわかってくれて、しかも自分たちで決めた値段で買ってくれる”
自分で売り先を決めることができる。というのは、収入や利益を高める上で非常に重要な要素です。
逆にいうと、売り先を決められなかったり、他人に決められたりすると、相手に商品の価値評価を委ねることになり、最終的には価格で決められてしまう。つまり、価格競争に入る。
でも、自分で売り先を決められるということは、商品の価値を自分たちで決め、その価値を分かってくれる人に売り込むので、価格競争にならない。
直売で収入をあげられない人の多くは、ターゲット・売り先の設定が曖昧。
近くの産直や、道の駅で売る。くらいしか考えていないがもっとも多く。
ちょっと頑張って、観光客とか、女性客とか。
中には、売り先を決めていない。ターゲットを決めてないという方がほとんどです。
まずは、ターゲット、売り先を詳細に、綿密に決めるところからスタートします。
道の駅や産直で売るのであれば、そこに来るどんな人に売るのか?
年齢や性別、家族構成だけではなく、商品を買う動機(自家用品、お土産品、手土産、贈答など)、さらに言えば、買ってほしい人の生活・ライフスタイル。
生活や食事をする上で何を大事にしているか。何に不満や悩みを抱えているか。
コンサルティングの現場では、ターゲットを大きく3つのカテゴリーで考えます。
=ターゲットを検討する3つのカテゴリー=
(1)属性
年齢、性別、家族構成、所得、居住地、職業など
(2)ライフスタイル
何を大事にして生活しているか、どんな生活をしているか、暮らし方、
家族との関わり方、美や健康に対する考え方、
(3)悩みと願望
食や生活の上での悩み、不安や不満、不信。
安心、望み、願い、希望、新しい提案
この3つのカテゴリーのうち複数を組み合わせて設定するのですが、特に(2)(3)が大事。(1)だけでは弱いです。
ターゲットを“個人レベル”にまで特定することで、商品の作り込みや、価値づけができるので、高い価格でも買ってもらえるようになります。
個人レベル!? そこまで決めたら市場やマーケットが小さくなりませんか?
と不安に感じる方がいらっしゃいますが、安心してください。
現状の生産量、出荷量をみて検討すれば良いだけ。
マーケットを広げて、日本国民全員を相手にできるほど、量を作っている農家さんはほとんどいません。小さなマーケットを確実に、その中で最大限お客さんに満足してもらえれば、高い価格で販売することができ、同じ収量であっても、高付加価値型の農業を実現することができます。
同じ収量で、今よりも高い収入を得ることができます。
しかも高い値段で売れることは、自分たちの農場ブランドの向上にもつながりますね。
2.農家が直売で収入を上げるために、重要な二つの要素 ②値段はあなたが決められる
直売で収入をあげられる二つ目の要素は、自分で売価を決められること。
売価、価格、売値、値付け。色々な表現がありますが、
自分で商品の値段を決められるというのは、収入や利益を上げる上で非常に大きなメリットです。
直売で収入をあげられないのは、値付けがうまくいっていない。あまり深く考えず、他と同じ値段にしてしまう。キリのいい数字でと安易に決めてしまう。などをしている方です。
じゃあ、どうするか。実に簡単な話。
自分が欲しい利益分を自由に乗せて、値付けするだけです。
本田さん。
そんなに簡単に言うけど、
“安くないと売れない”
“他の商品や産品と一緒に並べたら、高くて買ってもらえない”
そんな不安を相談される方もいらっしゃいます。
そんな時、なんと返答するか。
“そりゃそうです。他と同じ商品価値だったら、安い方が選ばれます”
じゃあどうしたら、高くても売れるのか?と聞かれるので、
“他の商品と比べて、こちらの商品価値を高くできれば、高い値段でも買ってもらえます”
じゃあ、どうやって価値をつけていくのか?他と差別化するのか?と聞かれるので、
“先ほど、売りたいターゲットを決めましたね。そのターゲットが求めるものを商品価値として加えたり、情報を加え、発信していきます”
とやりとりします。
つまり、
今の商品価値に対して、値段をつける
のではなく、
つけたい値段に対して、商品の価値を高めていく
方法をとっていく。
価値の加え方はたくさんあります。
商品の見た目やパッケージを見直す。量目を変える。商品名を変える。
情報として、他とは違う情報を加える。味の表現だけではなく、別の切り口の情報。それを使った調理法や料理、便利な活用法、シーンの提案など。縁起物にする。等々。
これらも、ターゲットや売り先が決まっていると、設定しやすく、明確になりますね。
いかがでしょう。
直売に参入しても、
・ターゲットをちゃんと決める
・自分でちゃんと値付けをする
この二つができていなければ、収入アップや利益アップは難しくなってしまいます。
逆に言えば、この二つのキーワードさえしっかりと押さえておけば、直売でなくとも、わざわざ加工品を作らなくても、収入を上げることが容易にできます。
あなたが直売に参入したいと考えた時、
今、直売に参入したのに、収入がなかなか上がらないと悩んでいる時、
二つのキーワードをしっかりと考えてみてくださいね!!!
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