「上から目線の先生はいらない」中小企業の経営者が本当に選ぶべき伴走型パートナー」4つの基準
「内部の人だけでは、どうしても解決できない問題がある」
前回は、組織に蔓延する「課題や偏り(目詰まり)」を解消するための「第三・外部の存在」の重要性についてお話ししました。
なぜ社長が100回言っても現場は動かない?内部の人間で改善できない理由と外部パートナーを入れるメリットについて、こちらで詳しく解説しています。
しかし、いざ外部の力を借りようと考えたとき、多くの経営者様は次のような不安に直面されます。
- 「有名なコンサルタントなら間違いないのか?」
- 「立派な理論や型通りの内容を押しつけられて、会社が振り回されるだけにならないか?」
- 「上から目線で話をされて、自分たちの思いや考えを無視されないか?」
- 「そもそも、この孤独な経営の苦しみを本当に理解してくれるのだろうか?」
私もこれまで、「コンサルタントを入れたが机上の空論ばかりだった」 「他社で使った事例とノウハウを、同じように提案された」といった、苦い経験を持つ経営者の方の声も聞いてきました。
実は、これ単なる能力やスキル不足が原因ではありません。
外部の「選び方の基準」が、自社の実情とズレていたのかもしれません。
高い顧問料を払って後悔したくないというのは、経営者として当然の心理です。
そこで今回は、中小企業の経営者が「本当に選ぶべきパートナー」を見極めるための、4つの基準をお伝えします。
目次
1.基準① 中小企業に必要なのは「先生」ではなく「トレーナー」のスタンス
世の中にはさまざまな「先生」が存在します。正論を振りかざして指示をする。型通りの分析や診断をして「課題やできていない事」を指摘する。どこかで当たった成功事例やノウハウを、そのまま導入しようとする。
そういう方を否定するつもりはありませんし、経営のどこかで、そういった「先生」を用いる機会もあることも事実です。
しかし、中小企業の現場で本当に求められるのは、「何をやるか」と同じくらい「どのように進め、具体化していくか」です。
「課題ややり方はわかった」でも「どう現場に伝えて良いかわからない」「なかなか不安を解消できない」「色々な選択肢があり、どこから手をつけていいか判断がつかない」と経営者は迷い、現場は動けない。
だからこそ、横に立ちながら、共に勝つ方法を考え、歩み出していく。
外から指摘したり指示する「先生」ではなく、「トレーナ」のような存在が必要になります。
中小企業の経営は理屈や数字だけでは動きません。現場の感情や実情、日々の資金繰りや細かいトラブル。経営者と現場の関係。今までに積み重ねてきた努力や背景。経営者自身の心の浮き沈み。それらをひっくるめて「うちの会社であれば、今、どのように次の一歩を踏み出すか」を同じ視点で考え、伴走してくれるかです。
初対面の際、会社の課題を指摘したり、自分の実績ばかりを語る人よりも、あなたの「理想」や「抱えている悩み」を引き出し、深く耳を傾け、今の瞬間に共感してくれる相手を選んでください。
数字も大事ですが、それ以上に、「経営者の心に寄り添えるか」が重要です。
2.基準② 「安易な数字とり」ではなく、「あなたの会社にとってベスト」を語れるか
例えば、利益改善したいというとき。多くのコンサルタントや金融機関や顧問税理士は「コスト削減」を提案します。
シンプルに言えば、それが手っ取り早いし、効果がすぐに見えるから。
確かに一定の効果はあります。ですが単に数字を改善するための無理なコスト削減は、現場の疲弊につながり、巡り巡って会社の活力を奪ってしまいます。
目先の数字改善は大事です。ですが、地域に根ざした中小企業、食品製造や販売に携わる企業にとって、コスト削減への取り組みを優先順位の1番に置くことがベストでしょうか?
一時的な収益だけではなく。伴走パートナーの役割は、その会社の5年後、10年後、経営者が引退する時のことまでも考え、「今、何をするのがベストか」を語れるかどうかが大事です。
【事例】職人の技を「コスト」から「価値」に変えた老舗和菓子店
地方にある創業100年の老舗和菓子企業でのこと。初めて私が支援に伺った際、社長との打ち合わせには顧問税理士の先生も同席。「うちの会社は製造の人件費率が、同業の指標よりも高いと税理士の先生から言われている。削減できないか?」が相談でした。
しかし、この会社の現場を見ると、先代の時代から高校新卒から育てられた職人たちが菓子を一つ一つ手作りしている。
確かに数字だけ見れば効率が悪い。ですが、これは機械化を進めてきた同業他社や大手チェーン店を見てきた中で、自社の大きな差別化要素になると判断。
「この製造人件費は削減するコスト」ではなく、「他社には真似できない差別化要素」だと。本当の課題はコストが高いことではなく、職人の手作りするお菓子の価値が価格に反映されていないこと。そう社長と税理士の先生に伝えました。
そこで行なったのはコスト削減ではなく「価格を20%改定し、職人の手づくりの価値を正しく伝えること」
結果、客数は減るどころか「大手企業との価値の違いを感じてくれるファン」が増え、年間利益は数千万円単位で改善。
何より「高い値段でもお客様は買ってくれる」 そう実感した職人たちの仕事に対する熱量が上り、品質がさらに向上するという好循環が生まれました。
3.基準③ 「みんながわかる言葉」で対話し、巻き込みながら進めていくことができるか。
中小企業の場合、経営者も従業員も全員が「プレイヤー」です。
大企業のように専門のスタッフやチームはあるわけではありません。
その中で、新しい取り組みをする、今のやり方を変えていく。そのために振り分けられる時間も労力には限りがあります。
どんなに素晴らしい施策であっても、改善のスピードはどのようなものがベストか。打ち合わせの頻度なども実情に寄り添っていなければ、改善のための打ち合わせばかりが先行し、やりきれない宿題ばかりが積み残され、結果として、組織のスピードが追いつかず、ただただ疲弊することになります。
もちろん、そんな現場に難しい横文字や英語のビジネス用語を持ち込んでも距離が生まれるだけです。
例えば、私が現場の方と話をする時、ビジネスの世界でよく使われる「コミット」という言葉は使いません。現場の人と使う言葉は「約束」です。
「この取り組み、次回までにコミットしましょう」と言えば、現場の方との距離は埋まりません。
「この取り組み、次回までにやってみましょう。私との約束ですね」と言う。この一言の違いが、現場との距離感を縮めます。
近くに住むパートの主婦、長く働いてくれる仕事一筋の職人、地元高校・専門学校を卒業した新入社員、学歴も年齢も経歴も異なる人が集まっているからこそ、
「みんながわかる言葉」で対話し、会社全体を同じ方向に向けて進んでいけるように、語り掛けられる人がどうかを見てください。
【事例】現場の言葉で対話を。ミーティングを楽しみ、「自分ごと」に変わった食品製造会社
「店長たちは本田さんとのミーティングが楽しそう。時間が過ぎても色々と聞いてるね」と会長さんに驚かれたことがあります。
ベテランで子育てを終えた50代の店長、中途で入ってきた30代の新婚の店長、高卒3年目の新米店長など、ミーティングに参加する9人の店長たちは、実にいろいろな年代・経歴を持った人たち。
その中で、徹底しているは「現場の言葉」で話すこと。難しい言葉は使わず、自分たちの言葉で悩みやアイデアを語り合う。
すると、店長たちが自分ごととしてミーティングに参加することにつながり、各店長らしい店舗運営を工夫したり、同じ取り組みでも店舗ごとに進め方を変えていく。
そのことがやる気や達成感となり、結果として離職率は大きく低下し、主力商品の育成でも大きな数字の成果を上げています。
4.基準④ 組織の「課題(詰まり)」を深く見極めることができるか
売上低迷や、決めたことが進まない、会社を辞める人が止まらない。こうした問題は、単なる意識や能力の問題ではなく、組織のどこかで何かが絡まり合っている「複数の課題(構造歴な問題)」であることがほとんどです。
表面上に見える課題の解決策を提案するだけではなく、「なぜこの問題が起きているか」という氷山の下の「本当の原因」部分を見極め、経営者であるあなたとパートナーとして対等に議論できるか。
そして最終的には外部がいなくても組織として自走できるように、仕組みを整える視点を持っているか、これがパートナーの腕の見せどころです。
なぜ、改善したいのに組織は動かないのか。中小企業に起きる組織の課題(詰まり)をこちらの記事で詳しく解説しています。
【事例】年商8億から25億。そして次のステージへ。社長の「壁」として共に歩む設備工事会社
「本田くんが社内で一番厳しい」 そうおっしゃるのは私が長年支援をしている設備工事会社の社長。10年以上支援しているこの会社は年商8億から25億円に成長。次なるステージへと上がる段階に入っています。
今でも、社長から「金融機関や会計事務所に、ここを指摘されたんだけどどう思う」と相談が度々あり、そのたびに、今の会社で「本当は何が原因なのか」を社長や顧問税理士も交えて議論し、本質的な改善を進めてきました。
時には社長が計画する新事業に対し、厳しい反対意見を言うこともあります。その度に社長と「どうしてやりたいのか」を討論することもしばしば。
「社内の人はなかなか本音を言ってくれない」という社長にとって、違う視点で本音をぶつけ合い、思考を整理するきっかけになること。その対話こそが、会社の成長を支える原動力になっています。
まとめ
「今の会社の悩みは外部に相談するほどのことだろうか」
そう迷われていること自体、あなたが真剣に会社と向き合っている証拠です。
まずは、その「モヤモヤ」を整理することから始めませんか。
現在、組織の課題・目詰まりを診断するオンライン無料相談を受け付けています。
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まずは私との「相性」を確かめる場として、お気軽に活用ください。
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