事例概要:
地方の年商1000万規模の飲食店
食事メニューの内容や、ドリンクの種類は一切変えずに、3つのことに取り組んだ結果、年間200万円を超える利益増加
中小企業の利益を3倍にする経営コンサルタント本田信輔です。
地方でも、年商が小さくても、利益を大きく改善することは可能。
今回お伝えするのは、人口1.7万人の地方都市で、年商1000万の飲食店が取り組んだ利益改善事例。小さな飲食店が大きく利益を伸ばした取り組みをお伝えします。
どれだけ利益が上乗せされたかというと、(売上ではなく利益です!)
改善を始めた当月、単月利益は+10万円。
その翌月以降は、+15万円以上。
繁忙月は+25万円を超えています。
年間で合計すると、200万円近くの利益(収入)増です。
年商1000万の小さな飲食店が大きな利益を生み出すため、どんなことに取り組んだのか。
田舎だから、人口が少ないからと諦めている方。個人経営のレストラン、カフェ、居酒屋、バーなど。年商が小さいから。小さな飲食店だから、やれることは少ないから、大きな投資ができないからと利益改善を諦めている方は必読です。
記事を読んで、ぜひ参考にしてください。
目次
出会いは地元の青年会議所での講演から。
事例の飲食店オーナーとの出会いは、地元の青年会議所の講演で。これからどのような経営をして行ったら良いか、そんな内容の講座でした。
講座後の懇親会で、一度相談に乗って欲しいと。それで後日、無料経営相談。
お話を伺うと、3年前にお店をオープンさせて売上は上がってきているものの、収入は雇っているアルバイト以下。奥さんのバイトやパートの収入をあわせて生活できているとのこと。
当然、大きな投資もかけられないし、コンサルティング費用も最初は特別価格。(将来、成果が出てきたら半年ごとにコンサルティング費用を見直していく方法にしています)
まずはお店の利益を上げて、オーナー自身の収入を増やしましょうとコンサルティングスタートしました。
利益を上げるために実施した施策
掃除が利益の上昇カーブを導く
その飲食店は、繁華街の道路から古い小さな通路を抜けて奥に入り口があります。
しかもその通路は、他のお店との共有路。
今までは他の店もやらないからと自分たちも気にせず。
天井のライトがきれていたり、ゴミが落ちていたり、端っこに蜘蛛の巣が張っていても気にならない状態。
まずは、この通路の改善からスタートしました。
共有路であっても自分のお店の入り口と設定し、スタッフ全員で徹底的に掃除を敢行。まずは大掃除。そのあとは毎日掃除をするようにしました。
それ以外にも、店内の掃除を徹底的に行い、
大掃除の後も取り組みは継続し、いつも綺麗な状態を維持してもらっています。
実は利益が出る企業や店舗の条件は掃除や整理整頓が徹底されていること。
これは企業規模、店舗の大小に関係なく共通するルールです。
掃除を徹底するだけで会社や店舗は価値が向上し、ブランド力は上がっていくもの。
それだけで利益を改善する基盤が生まれますし、掃除をしただけで集客や売上も上がるケースがほとんどです。
コースメニュー価格変更で原価率を5%超改善
この飲食店はコースが中心。改善前は2,500円、3,000円、5,000円の3コース。
今回、このコースメニューの一番下2,500円のコースのみを値上げしました。
他のコースは十分な利益率を確保していたため現状維持。
2,500円コース → 2,700円(値上げ)
3,000円コース → 現状維持
5,000円コース → 現状維持
このように。価格変更は2,500円のコースだけを2,700円に。
これは、2,500円も2,700円お客様にとっては同じ感覚という消費者心理。予算帯と価格帯という、お客様に不満を感じさせない価格変更の手法を用いています。
たった200円の値上げですが効果大。
もともと一番注文数の多いコースだけに、原価率は大きく改善。
次に説明するメニューブックの見直し効果と合わせて、原価率は5%以上改善しました。この時点で年間50万円以上の利益上乗せが実現できています。
価格変更、つまり値上げをすると“お客様からの指摘や不満を怖い”という経営者の方がいらっしゃいますが、お客様に不満を持たれない値上げのやり方があります。
今回は、この手法を活用しました。今回の飲食店も値上げをして数ヶ月が経ちますが、お客様から不満の声は挙がっていませんし、客数に至っては増加傾向です。
その手法は詳しくはこちらの記事でも紹介しています↓
大事なのは、値上げをするという小さな勇気と決断。
今回は、その事が利益を大きく改善させました。
メニューブックを見直し、価値アップ&売りたいメニューへの集中
3つ目に取り組んだのは、メニューブックの見直し。
コースメニューは、注文が多いからという理由で2,500円(価格変更後は2,700円)を一番大きく見せていましたが、変更後は自分たちが一番売りたい3,000円のコースを一番大きく見せるように。
この変更で、注文されるコースの中心が3000円に移行。売上と利益額を改善・増額することにつながりました。
ドリンクメニューを見直しは、飲み物の名前を文字だけで羅列していたものから、写真を入れて、飲み物別に説明文を加えたこと。
今回の飲食店では飲み放題を頼まれる方がほとんど。
であれば飲み放題の価値を高めようと、メニューブックを変更し飲み物の価値を感じてもらえるように改善。
特に説明文は、甘いとか辛いとかの味についてではなく、各ドリンクの歴史や由来、カクテルであれば、そのカクテルが生まれた背景など、へーっと驚いてもらえるような情報を載せています。
食事メニューの内容や、ドリンクの種類は一切変えていません。
- 今あるメニューやドリンクの価値を感じてもらえるようにしたこと。
- 自分たちが一番注文してもらいたい、オススメをわかりやすくしたこと。
これが利益アップにつながっています。
いかがでしたか。利益を改善するための第一段階はとてもシンプル。
3つのことに取り組むだけで改善への道筋が動き出します。
- 掃除を徹底したこと
- 価格を見直したこと
- 自分たちの商品やサービスの価値を伝えるようにしたこと
利益を大きく高める基本を当たり前に取り組んだだけ。
店を大きく変えたり、大きな投資をしたのではありません。
正しい方法で、ほとんど経費をかけず、自分たちができることを行った結果が
月々10万円以上の利益をプラスする結果を生み出しています。
改善から数ヶ月の傾向を見れば、年間で200万円以上の利益改善。
年商が小さくても、個人事業主であっても利益の大幅改善は可能です。
今回、改善に取り組んだ経営者は、個人事業主ですから、純粋に年収が200万円以上上がることが確実。支えてくださる奥様・家族も喜び、どんどん明るく、元気に、精力的になっています。
次は、この収入アップをどうするか。
まずは、今ある店舗をより良くするために投資をする。
1年後には、ストックした利益を元手に新たな店舗づくりをしたい!
そんな話も出てきています。
そんな結果が生まれているのも、今回説明した取り組みに、小さな決断と勇気を持って取り組んだから。
あなたは小さな決断と勇気を持って取り組むことができますか?
取り組めば必ず結果がついてきます。
新たな取り組みに向かうこともできます。
家族をさらに幸せにすることができます。
小さな一歩、踏み出してみませんか。
地方の小さな飲食店が毎月の利益を10万円プラス 半年後はこちら
利益向上のためにできることは上記で紹介したほかにもまだまだたくさんあります。
記事でも紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
あなたも実践できる原価を下げる3つのコツ。利益が上がる会社の経営改善。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
もしもお悩みのことがあれば、無料経営相談にご連絡ください。良い突破点が出てきます。





























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