中小企業の利益を3倍にする経営改善コンサルタント 本田信輔 です。
今回は、私自身の創業から10年を振り返り、
「今、あらためて思うこと」をまとめてみました。
創業してから、本当に色々なことがありました。
紆余曲折・試行錯誤の連続ですが、なんとか初年度から今まで、黒字を続けてくることができています。
もちろん、自分自身の力だけではなくて。
多くの方に助けられていただきましたし、振り返ってみれば「運が良かった」こともあります。
だからこそ今回は、
「創業から10年経って、今だから書けること」を残しておこうと思います。
目次
1.創業から10年を超えた現在
結構、無謀だったかもしれない創業
12年前の2014年5月29日。
ミタス・パートナーズを創業しました。
資本金は、貯金の中から出した100万円。
自分の給与は、前職の初任給と同じ26万円/月に。
会社で購入したのは、ノートPCと電話兼FAXコピー機。
クライアントはゼロ。名簿もゼロ。
前職時代に関係があった会社へは、こちらから連絡しないと決めて。
これが会社のスタートです。
「資本金の100万円が無くなったら、会社経営に踏ん切りをつけて、どこかに就職しよう」
そう決めていました。今思えば、かなり無茶?無謀?な創業です。
正直にいうと。前職を辞めた時点では、会社を立ち上げるとは思っていませんでした(苦笑
実際、どこかの会社に就職しようと考えていて、人材紹介の会社に登録していましたから。
そんな中、なぜ創業して法人化するに至ったのか。
それは退職から数週間後。過去にお手伝いをした地方自治体の方からの連絡でした。
「以前に提案されたプラン。あれを具体化したい。その手伝いをしてほしい。地域のことがわかる本田さんにしかできない。ただ自治体として業務をお願いするには法人化してもらわないとならない」
法人化のきっかけはこれです。
そして、もう一件。これも同じ地方の自治体の方から。
「本田さん。会社を辞めたって聞いたよ。個人で動けるなら、中小企業や農家さんのアドバイスをする専門家として登録してほしい」
こちらは会社の売上にはなりませんが、個人としての収入になるものでした。
再就職先も決まっていなかった当時。
何より、少しでも生活費を稼がなくてはいけない。誰かが頼りにしてくれるなら創業してみようと思ったのを覚えています。

創業当時(Windowsから乗り換えた初めてのMacノートPCと手帳でスタート)
創業〜2年目 とにかく試行錯誤の時期。
創業したばかりで実績のない小さな会社が、仕事として地方自治体からの委託業務を受けられたことは、運が良かったとしかいえません。
個人の仕事として依頼される自治体の専門家派遣から、地域での縁が広がり、スポットでのコンサルティング業務を依頼されることで、なんとかつないでいた時期です。
会社の利益はギリギリ。自分の給与を低く設定しているから黒字になる。
そんな状態です。
正直、気持ち的にはかなり焦っていた時期です。売上の見通しが全く立ちませんでしたから。
異業種交流会に参加してみる。
自社で異業種交流会を立ち上げてみる。
自分なりの人脈を作らねばと思いチャレンジしましたが、
生来の人見知りを発揮して、早々に断念してしまいました(笑)
とはいえ、この時に知り合った方とは今でも交流があり、中には協力して仕事をすることもあるので、今思えば効果ゼロではなかったと思います。
3〜5年目 会社が大きく動いた転換期
大きな3つの転機
会社はなんとか利益を出している状態。売上もそれほど上がっていませんでした。
そんな中で迎えた3年目。大きな3つの変化があり、会社の売上や利益も大きく上がった時期です。
- 官民連携で行う道の駅リニューアルに関わる大型案件で仕事ができたこと
- クライアント先の取引先の補助金申請のサポート業務に関われたこと
- 自分の中で「主になる支援テーマ」を定めることができたこと。
以前に交流のあった経営者の方から連絡があり、官民連携の道の駅リニューアルに関われたことは自分にとっても、会社にとっても大きな動きでした。
企業と地方自治体、道の駅を運営する公社、地元の事業者や生産者、リニューアルに協力する設計・デザイン・HP関連の専門企業。リニューアルプランを提案しながら、多くの関係者をつなぐ役割を担うことができました。
自治体の首長や幹部職員へのプレゼンや説明、地元農家さんへの説明会。各専門会社との打ち合わせやすり合わせ。リニューアル予算を役場の担当者に説明して調整する。
あらゆる情報と要望、利害が自分に集中する。自分に求められていることがプランの提案だけではなく、人と人、組織と組織を「つなぐ」こと。
これが自分に期待される役割なのだと、強く感じる仕事でした。
同時期、これも交流のあった設備工事会社を経営する社長から依頼され、同社のスタッフとして、クライアント先の補助金申請をサポートする経験を積むことができました。
おかげで補助金分野の知識と経験も一気に深まった時期です。

当時、一緒にお仕事をさせていただいた、日本を代表する写真家の先生の主催する勉強会参加のご褒美として「信輔さんのお仕事は、まさにつなぐことですね」とメッセージ付きでいただいた写真。
「価格戦略」を軸にする、と決めた瞬間。
紹介で案件が増えていく一方で、自分の強みとなるテーマが確立できていない不安は残っていた3年目。
ある日、大型の書店でビジネス書の棚を眺めていた時。
企業の効率化や生産性を高める書籍な並ぶコーナを見ていた時に気づいたのは、
・並んでいる本で圧倒的に多いのはコスト削減に関する内容
・価値を高め、価格を上げることで利益を獲得する内容の本は極端に少ない。
この気づきは大きく。
大手企業や先行しているコンサルティング会社が、○○生産方式など、コストを下げて利益化を進めていくのであれば、後発で小さいミタス・パートナーズは逆に「価値を高めて、価格を上げることで利益を出す」方法で支援をしていこうと決めたきっかけになりました。
それからは、価格戦略の見直しや価値を上げる方法に集中して、知識を整理したり、新しい情報を得るようにしたり、実践を重ねてきました。
業種特化ではなくテーマという切り口をもったことは、幅広い業種のクライアントを獲得することや、業種の垣根を超えて地域全体を支援できることつながりました。
主となるのは菓子業をはじめとした食品製造業全般ですが、飲食店やサービス業、農業などの一次産業など。価格を決められる業種であれば、どんな業種でも対応できる。これは会社の大きな強みになっています。
小さい会社にHPは必要だったのか?
結論から言えば必要だと思います。
今のホームページを立ち上げたのも3年目。
名簿を持たない小さい会社がどうやって、認知度を上げていくか。
今ではHPがその役割を果たしてくれていて、新しいクライアントの獲得や、全国の商工会議所などから講演依頼をいただくことに繋がっています
HP開設を考えた当時。できれば地元で、相談しながらHPを作ってくれる制作会社さんを探して。たどり着いたのはITスタジオさん。(今でも協力していただいたり、web関連のことを相談できるありがたい存在です)
「まずは個人を知ってもらうことが良いですよ」とアドバイスいただいて作ったHPはわずか4ページ程度。名簿を持たなかった会社が市場で知ったもらう手段として、HPからお問い合わせや相談を集めていく。
アクセス数を増やすために「1000文字以上のブログ記事を100本ほど書いて、投稿すると良い」と聞いて、コツコツとやり始めた時期です。
コロナ禍を経て、現在へ
3年目以降、会社は順調でした。
- 道の駅リニューアルの大型案件が複数年契約になっていたこと。
- 補助金申請のサポート業務
- 「価格戦略から考える利益化コンサルティング」が自身のテーマとして確立し、新規のクライアントさんが増えたこと
- 地方発の新しい食品ブランド開発の案件なども依頼されるようになった。
そんな中で起きたのがコロナ禍、そしてロシアによるウクライナ侵攻に端を発した、原材料やコスト高騰による物価高騰という大きな変化。
この時期から、全国の商工会議所や団体から「原材料やコスト高騰を価格に転嫁する方法」をテーマとした講演依頼が急速に増えました。
当時は値上げ自体が初めてという企業も多かった時期です。
- 具体的な値上げの方法
- 値上げと同時に行う諸策
- 値上げの不安に対する心の持ちよう
こういった内容テーマの講演依頼は現在も続いています。
一方、コロナ禍による経済停滞はクライアント企業の大きなダメージになっています。
2026年の現在でやや回復してきていますが、昨今の原材料やコスト増による買い控え、地方の人口減による客数減などが同時に起こる状況で、値上げの限界を迎え、次の一手が必要な新たなステージに進み、私自身も支援内容を次のステージへと進めています。
創業から10年を超えて。思うこととこれから。
さらなるステップ。そしてAI時代のコンサルタントは。
創業から11年目のミタス・パートナーズ。
これから重視しているのは、
- 価格戦略をさらに深め、会社ごとの「適価」を軸にした利益化戦略
- SNS活用による映像・動画の発信へのチャレンジ
- デジタルとアナログの融合。AIと共存するコンサルタント
これらをさらに進化させていく段階に入っています。
価格戦略から利益化を進める次のステップは「会社ごとの適価発想」
値上げだけではなく、企業ごとに異なる自社の強みを活かしながら、その会社で一番利益を出せる「適正価格」に合わせて経営戦略、ブランディング、商品開発、販路開拓などなど。
決められたパッケージ型提案ではなく、その会社に合わせた個別対応の利益化策を伴走型で進めていく。これがミタス・パートナーズの支援になりつつあります。
小さい会社だからこそのSNS発信は
HPは開設からまもなく10年が立ちます。コツコツと投稿してきたブログ記事は約170件。平均2500文字程度ですので、文字数だけ見れば42.5万文字。一般的なビジネス書(平均の文字数10万字)で換算すると4冊分になっています。
経営者向けの記事が多いので、ユーザー数やページビューの数はそこそこですが、記事をじっくりと読んでくださる方が多く、サイとの滞在時間は30分以上と平均よりもかなり長いため、Googleの高評価にもつながっているそうです。
とはいえ、昨今のSNSの普及は圧倒的で、2025年10月からミタス・パートナーズでも、YouTube・Instagram等で動画発信を始めました。文字情報に加え、動画による「感情」が見える発信にチャレンジ。どのような反応が出てくるかはこれからの楽しみです。
AIと共存するコンサルタント
AIに聞けば、答えが出てくる時代。
実際に私が投稿した記事もデータベース化され、どこかの質問に対する答えになっていると思います。
その中で、コンサルタントとして求められることは変わってきています。
提案することだけで止まらない。アナログで、人だからこそできる、
- その会社だけが持つ、本当の強みを見つけ出す
- 経営者の思いや、現場スタッフの感情を踏まえながら具体策を実現させる
- 経営者の判断を支援する
のレベルをさらに高め、クライアントと共に進んでいくコンサルタント。
この部分を、より大切にしたいと考えています。
やはり経営者は孤独だ
地方の中小菓子屋の長男として生まれ経営者である両親の背中を見つつ、大学を卒業してからコンサルティング業界に入り、新入社員から、使用人兼務役員までを経験してきました。
そして創業し、私自身も経営者になりました。
サラリーマンでは実感できない。経営者になったからこそ実感すること。
それは「経営者は孤独」ということ。
よく言われることかもしれませんが、自分自身がその立場になって痛感しています。
- 相談する相手がいない
- 会社の業績が悪ければ、責められる
ですが、それ以上に感じるのは、
「経営者は誰からも褒められない」ということ。
会社の業績が良かったり、会社を大きくすることができれば尊敬されます。「すごいね」と言われることもあるでしょう。
ですが頑張りを誉めてくれる人はいない。これは強く実感する。
頑張っているのに成果が出ない。そんな時が一番苦しく、孤独な時。
せめて、「頑張ってるね。よくやってる」それだけでも救われる時がありますが、経営者はその機会がない。
そういう気持ちを実感するからこそ、私は経営者を褒めることも大事にしたいと思っています。
「経営者のプロセスでの頑張りを認め、褒める」その上で、さらに成果につながる提案をしていきたいと考えています。
起業・創業を後悔したことはあるか?
この10年間を振り返って、はっきり言えることは
創業して後悔したことはない。
確かに大変だと思うこともいっぱいあります。孤独を感じることも少なくありません。
ですが今、後悔をしてしまえば、10年前の自分の決断が悪かったと断じることになる。
今、金融機関や自治体の方も応援してくれる環境になってきました。
そういった応援してくれる方、期待してくれた方へも申し訳が立たない。
それだけはしたくない。
後悔しないように。将来を見据え、目の前のことに全力で取り組む。
それだけと思います。
小さいからこそ、違うことをしたい
10年を超えて分かったこと。
大手がやってることをやっても勝ち目がありません。
逆に、大手ができないことをやる。
当たり前だけど、これが小さくても強い会社を作ることだと実感しています
例えば
・HPに載せる写真をあえてスーツにしなかったこと。
・クライアントに合わせて柔軟に動くこと。ルールや既成概念に縛られないこと。
・誰もやっていない情報発信にチャレンジすること
細かいことはたくさんあるかもしれませんが、10年間、そんな感じで動いて今があります。
今、目指していること
・クライアントの利益を高める手法をさらに進化させ、次のステージに行くこと。
・「つなぐ」という役割を持ってコンサルティング支援を行うこと。
・クライアントの利益が上がるための人脈ネットワークをさらに強化すること。
創業10年を超え、これからも中小企業の利益を守り高める、経営者の気持ちに寄り添える「パートナー」として、チャレンジと進化を続けていこうと思います。
【筆者プロフィール】
中小企業の利益を3倍にする経営改善コンサルタント
本田信輔(株式会社ミタス・パートナーズ代表)
地方の中小企業を中心に、「強みの再発見と価値化で利益を高める」「価格より価値で選ばれるブランドづくり」を支援。
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経営者は孤独です。
自分が経営者になってみて、改めて実感しています。
そして、正解のない判断を一人で抱え続けています。
そういう気持ちをわかるコンサルタント。
もし、
「誰かに話を聞いてほしい」
「気持ちをわかってほしい」
そういう方の相談。私でよければ伺います。
経営者の判断に寄り添う相談を大切にしています。




























