中小企業の利益を3倍にする経営コンサルタント本田信輔です。
「長く生きてきて、今年はゴールデンウィークも含めて初めての経験。何かを学ぶ大切な時代ですね・・・」
70代のある菓子店経営者とのお話。
経営、資金繰り、雇用。息つく暇もない日々が続いています。なんと頑張っているけど。先がますます見えないからどこまで頑張れるか・・・。
そんな声も聞こえてきます。
清掃や整理整頓の徹底、通販やオンライン、簡易ドライブスルー方式、宅配・配達サービスなど。菓子店・ケーキ屋さんをはじめ、食料品店の多くがあらゆる知恵を出してこの困難を突破しようと取り組んでいます。
緊急事態宣言の延長が現実のものとなり、新たなことが見えてきました。
それは、
新型コロナウイルスとの戦いは長期化する可能性が高い。
そして、
この戦いを継続しながら、経済を動かしていかなければならない。ということ。
アフターコロナやwithコロナという言葉が出てくるように、新型コロナウイルスへの対策は次ステップに入ったと直感している方も多いと思います。
さらに言えば。新型コロナウイルスの事態を経験したことで、
・人の心が変わる。
・世の中の流れや仕組みが変わる。
ことも実感し始めています。
私のクライアントとはすでに様々な未来への方針を議論していますが、
その中で菓子店、様々な食料品店の経営でキーワードとして考えているのは
「一人勝ち時代の戦略」
これは大企業だけが勝ち残るということではありません。地域の中で他の競合店を潰すということでもありません。
中小企業だからこそできる「一人勝ち戦略」があります。
それは各企業・店の強みを個性としてより高めていく戦略。
中小企業の菓子店や食品業界がwithコロナを生き残るために、今から考えていく5パターンの経営戦略。
新戦略とは経営者の考え方を、バージョンアップさせることと同じ意味。
経営者として、どのような「一人勝ち戦略」を歩んでいって欲しいのかをお伝えしています。
目次
1.お客さんの悩みや願望を叶えるカテゴリー強化で「一人勝ち」する戦略。
健康や美、教育、時間を過ごす、コト、子ども、高齢化、利便性、簡易性、機能性。デザインや芸術。
単なるお菓子や食品を売るのではなく、そこにカテゴリーという+αの新しい価値を加えていく。
例えば。
・美味しくて、健康や美にもつながケーキ
・家族の良い時間を過ごすためのケーキ作りキット
・教育、写真やアートなど、非食品やサービスと組み合わせたお菓子・サービス など
美味しい・安心安全だけに加え、新しい要素を組み入れたカタチで商いを展開していく。
新型コロナウイルスの事態によって、お客さんに消費に対する想いは変わってきています。
ただ食べたいだけではなく。
あなたのお店で買って食べることが、別の何かにつながる。自分や家族の人生を豊かにする。それが+αのカテゴリーです。
疲れた心を癒したい。家族との優しい時間に使いたい。世の中の役に立ちたい。そういう商品やサービスやお店にお金を使うようになると思います。
学校や幼稚園・保育園の休園が増えたり、働き方の変化で在宅勤務やテレワークをしながら子育てもしないといけないお母さんのための、悩みや願望を解消する商品やサービスも考えられますね。
経済停滞・不況により、もちろん“安い”というカテゴリーもさらに強化されると想定されます。
ですがこれで「一人勝ち」できるのは大きな資本・設備を持った大企業だけ。
会社としての最大限の努力をしつつも、“安さ”カテゴリーに安易に参入するのは危険だと考えています。
安さよりも価値。中小企業は違うカテゴリーで一人勝ち戦略を狙っていきたいところです。
2.地域で一番になる。地域一番店としての「一人勝ち」戦略
今までの地域一番店といえば、売上・規模・獲得シェアで一番になった企業や店舗のことを指していました。
ですが。
アフターコロナ・ウィズコロナの地域一番店は規模や売上よりも、
“地域のことを考えられる一番”になることが求められると考えています。
地域の中で安心・安全のフラッグシップ企業になる。自分たちの商品やサービスを売りつつ、地域にとってもプラスになることを組み込んでいく。
・清掃や整理整頓レベルで地域一番になる。同業・他業から見ても参考になるレベルまで高めていく。
・地域の産物や産業を商品に活用し、その情報や産品自体も扱っていく。
・地域文化や芸術、伝統の取り組みを催事やイベントに組み入れていく。
・業種を超えて連携し、双方共同で売上を作り、地域全体のプラスを生み出していく。
・地域産業観光の拠点として、情報発信コーナーを店舗の中に盛り込んでいく。
・仲間の中小企業や、地元の道の駅などの観光施設と連携して、地域全体の活性化にノウハウや人材協力をしていく。等々
コロナウイルスの状況の中で消費者の衛生に関するレベルは相当向上しています。その中で清掃や整理整頓レベルの向上・フラッグシップ化は地域の業界イメージ全体を高めることは、地域一番企業として必要不可欠なテーマになると考えています。
逆に言えば、それができない企業は一番企業として地域の人が認めない。そういう流れになったということです。
今、地域の産品を活用している会社・お店であれば、もう一歩踏み込んだ地域との関わりや取り組みにチャレンジする。
コロナの時に世の中が自粛を求めているにもかかわらず、外出したり・行列を作ったり。
自分たちだけの私欲や売上だけを求めたりする組織や人への風当たりは強くなっていくでしょう。
もちろん良心を前提として、売上を確保するために全力を注ぎ、企業を継続させるためのあらゆる手段に対しては貪欲に取り組む方が良いと思います。私もクライアント先には使える補助金、少しでも制度要件に該当する給付金・融資制度があれば積極的に活用してくださいとお伝えしていますし、私自身も生き残りをかけてガムシャラに動いていかなければと思っています。
そういった企業努力と合わせながら、地域全体のこと、地域内の同業界のことを考えながら、集客と売上につなげていく。
その典型は学校休校によって消費が著しく低下した給食食材や牛乳の事業者を助けようとする企画。北海道のある菓子店では“地域の酪農家応援キャンペーン”を開催。プリンやシュークリームなど牛乳を多く使う商品をイベント企画を行い、地域の酪農家と協力しながら売上を獲得しています。
市町村レベルでも、県レベルでも、あるいはどこかの生産地でも良いと思います。地域の農家さんと直接連携する方法もあります。会社の状況や規模に合わせて地域を設定し、そこと連携した新しい地域一番店を目指す。
これがアフターコロナ・ウィズコロナに生き残る「地域1番店としての一人勝ち」戦略です。
3.今までの通販・宅配からさらに一歩前へ。「一人勝ち」を狙うオンライン戦略
人と人との接触を減らす、在宅勤務やテレワークなどへの働き方移行、そしてスマホや5Gなどの技術進歩により、コロナウイルスの影響下でオンラインの環境が劇的に普及しています。
これは会社関係だけの話ではなく、個人レベルでも同様です。
Zoom等によって遠隔にいても顔を見合わせながら仕事や会議ができる。
この流れがお客様相手の菓子店や食品業界にも影響してくることは想像に難しくありません。
今はホームページや紙媒体販促物によって行われている通販や宅配。
これが今後、お客さんと販売スタッフがオンラインで顔を見合わせ、会話をしながら販売していくスタイルの通販・宅配が増えていくと提案しています。
・お客さんへ商品を見せながら、スタッフが説明や提案する。
・お客さんと一緒に。その場で絵を書きながらオンラインでバースデーケーキのデザインを相談しながら買い物ができる。
・お客さんのお家のキッチンを見ながら、商品の疑問、自分たちの商品・食品を使った料理教室を行う。等々
発達したオンライン環境を活用した、新しい通販や宅配の仕組みです。
お客さんにとってみれば販売員の顔を見て話ができますし、自分の困っている現状やところも見てもらいながら、買い物をすることができます。安心感もありますね。
一方、お店にしてみればお客さんの表情を見ながら商品の説明や提案をすることができます。
精神科医 樺沢紫苑氏のベストセラー“インプット大全”をよると、
人は読むこと(言語情報)に、生の声を聞く・動きのある表情など(非言語情報)が加わると感情が揺さぶられ、圧倒的に記憶に残るとのこと。
文字や画像のさらに上をいく、動きのある表情が加わることで自分たちの商品の良さを知ってもらったり、記憶に残してもらえるようになります。
企業としては、オンラインで顔を見ながら販売する仕組みづくり、webサイトやホームページ作り、メールや電話を超えた対応力を持つ人材の育成等も必要になるかと思います。
大手企業のようにコールセンターを設置しマニュアルによった対応をするのではなく。中小企業の強みを活かし、お客さん個々に人間性で対応していく。
接客力に強みのある会社であれば、強みをどのようにオンラインで活かしていくかを考えていきます。
今もそうですが、アフターコロナ・ウィズコロナも継続してオンラインでの買い物志向が続くと考えます。
今はオンラインで買うことが特別ですが、このまま実店舗で買わないことが長引けば、オンラインで買うことが普通になります。
さらに言えば、高齢化が進み身体・肉体的に外出や来店できないお客さんが増えていくことを考えれば、オンラインショッピングの需要はますます伸びてくるでしょう。
経営者から、お店の方から、多くの方からこう聞きます。
「本当はお店に来て会話をしながら買い物をしてもらいたい。でも今は我慢。できない。でもいつかまたお店にきてもらいたい。お客さんと会話をしたい」
お客さんもホームページやカタログを見ながら買い物をするよりも、やっぱり販売スタッフと顔を見て会話がしたい。それが楽しみという方もいらっしゃるはずです。
実はこういった想いを解決する方法が新しいオンラインの通販・宅配の仕組みと考えています。
ホームページ・オンラインショップで、笑顔で対応いたします!
これが直接対応型オンライン通販・宅配で「一人勝ち」戦略。
派生する取り組みとして、宅食など他食品企業との連携、オンラインスクール、オンラインカスタマイズサービスなども考えていける。業種を超えてチャレンジできる。
地方の中小企業だからこそ、店舗を持って日々接客していることが活きる取り組みとなるはずです。
4.生産性向上のメリットも!会社のみんなが“日本一と言える”名物商品作りで「一人勝ち」戦略
今、外出自粛・お籠りの中で劇的にスマホやPCに向かう時間が増えています。
これはSEO対策でも同じことと教えてもらったのですが、
GoogleやYahooなどの検索サイトでどうやって1ページ目の上位に来るか。
これがページクリック、強いては売上や集客に大きく営業する要因だそうです。
お客さんにしても、インターネットで全国から買い物ができるようになった時代。
会社にしてみれば、国内全てが競合であり、ライバルです。
私もそうですが、せっかく買うなら一番美味しいものを買いたいと思うのです。
お菓子や食品に限らず、家電を買おうとした時も色々と検索して価格が合えば一番良い性能のものを買いたい。一番新しい機種を買いたいとなります。
買い手によほどのこだわりがなければ、わざわざ2番手の商品を買う理由はありません。
つまり1番が強い。日本一が強い。
国内で言えば日本一のものを買う。
全国から指名買いされるような主力商品を育てる。
これが4番目の「一人勝ち」戦略のポイント。
“日本一と言える”名物単品づくり戦略です。
まずは会社やお店の人全員が、この商品は日本で一番だと思えるようになる。
ここから始めます。
そして、これをちゃんと宣言する。
詳しくは、ここ数年弊社のクライアント先で大きな成果を上げている、
をお読みいただければ具体策を理解いただけます。
菓子店のみならず、卵専門店、漬物などでも既にスタートしています。
「日本一の主力商品づくり」はオンラインの活性化だけではなく、店舗の集客や売上アップ、商圏拡大、会社の生産性・利益向上、人材育成などメリットが多いので、ぜひチャレンジして欲しいテーマです。
5. お客さんの一番になる「一人勝ち」戦略。高くても遠くてもあなたのお店から買いたい!と思ってもらう固定客化・上得意客化への取り組み
景気が悪くなってきます。今はコロナウイルスによる影響の経済停滞、アフターコロナはこのダメージを引きずった経済停滞に入ると予測されています。
その中で、お客さんは間違いなく買い物に冒険をしなくなります。
初めてお店で買う、初めての商品を買うが少なくなり、
安心できる馴染みの店で買う、馴染みの商品を買うが増えてきます。
固定客化、上得意客化を今のうちから進めておくことで、
お客さんの一番になる「一人勝ち」戦略を狙います。
買い物をする時にまず一番に思い出してもらえるお店になることです。
上得意客化に向けて、購買金額や来店頻度、顧客継続年数等で特典をつけることや、上得意客様向けのイベント・催事、DM企画を行うことも考えです。
さらにアフターコロナ・ウィズコロナを見据えて考えに組み入れて欲しいのは、金銭や特典を超えた関係づくり。心と心でつながる関係づくりです。
なんでもない時に馴染みのお店からご機嫌伺いのお手紙が届いた。そこには売り込みもないし、来店の訴求もない。お客さんのことを気遣った言葉が直筆で書いてある。
お客さんと一緒に考えてバースデーケーキをつくりあげる。お客さんに個別対応、カスタマイズ、オーダーメイドできる仕組みを組み入れていく。その過程・会話の中で関係性を深めていく。心がつながるようなお客さんを創るための取り組みを考える。
お客さんを想った、たった一枚のハガキが関係性を深めることもある。
これがアフターコロナの固定客化・上得意客づくりと思います。
中小企業だからこそできる個別対応、カスタマイズ力、人と人との繋がり。
お客さんの一番になることで「一人勝ち」する戦略。
これは新型コロナウイルスの影響下にある今の取り組みがとても大事です。
日頃買っていただいているお客さんに、ココロで恩返しする。
買う・売るの関係を超えて、お客さんとお店・スタッフが気持ちやココロでつながるように。
不景気対策としての有効策としても考えていただければ良いです。
これからは。
言葉として不適切かもしれませんが、
私の考えは「新型コロナウイルスと共存していく」です。
アフターコロナというよりは、ウィズコロナの方が近いイメージ。
感染予防など適切に対処をしながら、
会社を運営継続し、商品を製造し、お店をあけて営業し、売上を作っていく。
そこに世の中の流れや、お客さんのココロの変化に対応できる戦略を加えていく。
通販や宅配も新しいオンライン、テクノロジーの進化によって低コストで新たな取り組みができるようになっています。
多くの経営者が今この瞬間、生き残ることに全力を注いでいます。
今は未来を考えられないという方もいらっしゃいます。
こういった方々のご苦労は私の想像をはるかに超えるものと思います。
そのご苦労に敬意を評しつつ、
新型コロナウイルスと適切に共存していく未来を見据える。
自分の会社の強みをさらに活かせる取り組みは何か考え、チャレンジする。
ウイルスとの戦いに期限が見えないからこそ、
これからの戦略を考えておいて欲しいと思います。
ミタス・パートナーズは引き続き、地方の中小企業が、
・自分たちの強みや独自性を高め、唯一無二の商いができるように。
・その会社で働く人たちや地域の人たちが仕事に誇りを持ち、子供たちがそれを見て未来を描けるように。
・会社の利益が3倍になるように。
情報発信を行い、経営者と共に走るパートナーとしてサポート・提案を行なってまいります。
この先の未来をどのように想像し、どのように準備していくか。
従業員はもちろん、お客様、地域の方も見ております。
新型コロナウイルスの影響が収束したとしても、
売上や集客がコロナ以前に戻る保証はどこにもありません。
今、これからの取り組みが必ず活きると思います。
皆が自粛、経済停滞で我慢をしている時。みんなしんどい時。
行動を自粛しても、想いと考えだけは前向きに動いて欲しいと思います。
引き続き、皆様におかれましては息つまる日々が続いております。
体調にくれぐれもお気をつけて。
未来を見据え、従業員の方々と一丸で状況を突破されるように。
あなたの会社らしい、次時代を見据えた新戦略を考えてみませんか。
お悩みは早めに解決。迷って動かずにいる状態が一番の敵です。
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