「このままでは会社はまずい。そう思っているのは自分だけかもしれない」
そう感じることはありませんか?
世の中の変化も見えている。
売上や利益の先行きも不安。
他社の動きを見たら、自分の会社は遅れているように感じる。
金融機関や会計事務所からも改善を求められている。
だからこそ、何か手を打たなければと、
会議でも、厳しい状況を伝え、新しい取組みを説明し、具体的な指示もしている。
なのに、
現場の反応は薄い。どこか他人事のよう。
発言や動きに危機感を感じない。
給与だって上げているのに。。。
不満を言うわけじゃないけど、給与アップした分の成長をしてほしいと言いたくなる。
気がつけば、
「社長の自分だけが焦っている」という孤独感。
「従業員だから、しょうがないのかな・・・」
そんな経営者の悩みを聞くこともあります。
このような状況を中小企業の現場で何度も見てきました。
なぜ、社長だけが焦る状況が生まれるのか。
その焦りを、そのままにしておくと、何が起きるのか?
今回は、このテーマにについてお伝えします。
目次
1.社長だけが焦っている会社で起きていること
社長だけが焦ってしまう。
その中で現場との溝が広がっていく。
今、まさに中小企業で共通して起きている状況です。
①会議で決めても動かない
→「会議で決めたことが実行されない理由はこちら」
「あれ?それは前回の会議でやるって決めたはず・・・」
会議の冒頭で、そんな言葉が出てくる。
参加者からは、できない理由が出てくる。
やると決めたはずのことが行動できない。
会議に限らず、
日常でも同じようなことが起きていることも多いです。
②現場に「自分事」の危機感がない。
「こんなに経営は苦しいのに、なぜか現場はそれをわかってくれない」
昔と今で、経営環境はかなり厳しい。
売上や利益が落ちていると、幹部やリーダー・店長はわかっているはずなのに。
「なんとかしよう」 「どうにかしよう」という雰囲気も見えない。
会議の雰囲気は、淡々として、どこか冷たい感じもする。
会社をなんとかするための会議を、社長一人でやっているように感じてしまう。
③新しい取組みや改善策が「余計な仕事」と反発される
新しい取り組みや、改善策を出すたびに、
「今の仕事で、手一杯」
「それ、誰がやるんですか?」
「また、社長が何かしようとしている(苦笑)」
という雰囲気が社内に蔓延。
誰も自分が担当にならないようにし、
積極的に協力しようという感じにならない。
結局は社長自らが、孤軍奮闘するか、掛け声だけで終わってしまう。
④「今はそこまでしなくても・・・」という根拠のない空気
「とりあえずは、大丈夫じゃない?」
そんな空気感が、社内にある。
問題があっても先送り。
改善を進めようとしても、本気で考えてやろうとしない。
新しい取り組みが、途中で立ち消えになってしまう。
成果につながるまで、続けられない。
何もカタチにしないまま、ジワジワと衰退していく。
2.なぜ社長だけが焦り、空回りするのか?
社長だけが焦ってしまう会社の共通点。
それは、
社長の力不足ではありません。
現場の問題でもありません。
実は情報のズレ、立場からくる意識のズレが原因。
①社長と現場で見ている情報の大きなギャップ
社長は、外部の状況や情報を見ています。
財務諸表を見て、リアルな経営数字を見ています。
その上で金融機関や会計事務所等と話をします。
一方、現場は、
今日の仕事、目の前の仕事。
目の前の売上
そして、いつも変わらない日常を見ています。
ここに生まれる「見ている景色」のギャップ。
これがものすごく大きい。
②危機感を「共有」するのではなく、「指示」になっている
焦っている社長は、
「これを、やってほしい」
「変わってほしい、変わってくれないとまずい」
「もっとスピードを上げて」
といった、焦りから生まれる「指示」をしてしまうことが多くなります。
ところが、現場は、
「目の前が忙しい今、わざわざやることなのか?」
「やる意味がわからない」
「なぜ、そんなに急かすのか」
そんな受け止め。
指示の背景や意図が省略され、
指示が単なるプレッシャーやストレスになってしまう。
ここが大きな意識の差になっています。
→「社長が頑張っても組織が変わらない理由」
③社長が一人で抱え込んでいる
焦っている社長は、
自分の判断が正しいのか?
向かっている方向性は間違いないのか?
焦りすぎて、何に焦っているか?
これがわからなくなったり、自信が無くなったりしていきます。
そのため、
- 不安や危機感を、言葉にすることができなくなってしまう
- 幹部やリーダーと本音で、会話したり、整理することができなくなってしまう
- 自分の中で、腹を決めるということが弱くなってしまう。
その中で、さらに孤独感を感じ。
現場との距離を広げてしまう。
社長の迷いが、現場に伝わってしまう。
社長が迷ったり、腹を決めきれない状態で、
現場や組織は安心して動くことができない。
これは、かなりキツイです。
3.社長の「焦り」を放置してはいけない
社長が焦る状態が続くと、社内では
- 社長の言葉がどんどん強くなっていく
- 現場は守りに入るか、無反応になる
- 会議は形だけになり、本来の意味をなさなくなる
そして
「何を言っても、変わらない・動かない会社」になっていきます。
これは、能力の問題ではありません。
ちょっとしたズレが重なることで起きる問題です。
そうならないように、
まず必要なのは、社長自身の考えを整え、
社内での役割を再定義すること。
現場に、
- 自分の考えや感じていることをどう伝えるか?
- 幹部との意識をどのように擦り合わせていくか?
- 数字はどのように見せたら良いか?
- 指示をするのではなく、動けるように環境を整える役割に変わる
こういった部分を見直していくことです。
そうすることで、現場が協力してくれるようになり、新たな力を発揮する人材も生まれてくる。
そういう芽が見えた時、少しずつ焦りは和らいでいきます。
まとめ
先日、こんな相談を受けました。
「本田さん、自分で何が正しいか、わからなくなっちゃった・・・」
相談をいただいた社長は、もともと自信があり、技術も持っている。
業界に先駆けて新しい取り組みをしたり、
現場や従業員との関係も良好だった方。
ですが、会社の数字が悪化し、
金融機関の担当の方からも厳しいことを言われたそうです。
その時から、少しずつ会社が変わってきたと話されました。
このような相談は珍しいことではありません。
社長だけが焦っている状態。
むしろ、こういう時代で、厳しい経営環境だからこそ、
中小企業の多くで起きていることです。
ですが、問題は
その「焦り」のまま、会社がさらに苦しくなるのか
「会社や組織を変えるきっかけ」にするのか。
経営者の考え一つで、結果は全く変わります。
今、あなたの会社で誰が一番焦っていますか?
そして、この温度差は、
次に大きな経営判断をするとき、はっきりと表面化します。
もしも、ご自身が焦っていると感じているなら、
一度、落ち着いて整えてみませんか?
【著者プロフィール】
経営改善コンサルタント/ミタス・パートナーズ代表
地方の小さな菓子店に生まれ、経営者である両親が売上や利益、従業員との関係に悩みながら意思決定していく姿を間近で見て育つ。
現在は「やり方」よりも「決断し、できるようにする」を重視し、食品製造小売業・飲食業・サービス業を中心に、価格戦略の見直しを切り口としながら、「経営者の決断を整え、組織実行までを支える伴走支援」を行なっている。地方にある中小企業250社以上の動ける組織づくりと利益3倍化を支援を行う。
危機感の整理や共有の設計は、
社内だけで進めるのは簡単ではありません。
経営者の思考を整え、
組織に伝わる形にする伴走支援を行っています。
もし、
「誰かに話を聞いてほしい」
「気持ちをわかってほしい」
そういう方の相談。私でよければ伺います。
経営者の判断に寄り添う相談を大切にしています。
【一日一社限定・無料オンライン診断】※
無料オンライン相談では、ご相談者様からの要望がない限り、当方から営業活動は一切行いません。





























